確固たる一貫性をもつために
システムトレードにおいて、一貫性をもつことは非常に重要です。システムトレードというと優れた売買ルールにのみフォーカスが当たりがちですが、優秀なルールを手にすることよりも、そのルールに従い続けることの方がはるかに難しく、成功において重要です。
そこで、「一貫した勝者になる」ために必要な7つの信念を紹介します。こちらは良書「ゾーン」からの抜粋になります。(ちょっと難しい内容かもしれません。出来る限り分かりやすくお伝えしようと思います)
①私は自分の優位性を客観的に確認している
②私はすべてのトレードでリスクを前もって決めている
③私は完璧にリスクを受け入れている。あるいはトレードを見切ることをいとわない
④私は疑念も躊躇もなく自分の優位性に従う
⑤私はマーケットが可能にしてくれた勝ちトレードから利益をつかみとる
⑥私はミスを犯すことへの自分の対応を継続的に監視している
⑦私はこうした一貫した成功の原理の絶対的必要性を理解している。しがたって決してこれを破らない
さて、この7つの信念を理解する上で重要なキーワードとなるのが「客観的に」という言葉です。
客観的になることは、いかなるマーケット情報も、苦痛あるいは自己陶酔の観点から定義、解釈、したがって認識する可能性がないという意味です。何も言い訳にしてはいけないですし、「今回だけは」と裁量をいれることもNGです。
客観的になり、「今この瞬間への機会の流れ」に集中するために、自分の心を鍛えなければなりません。
トレードとは「全ての瞬間が唯一無二のもの」です。次になにが起こるかを知っていると決め付けた瞬間に正解を期待するようになってしまいます。ただ、知っていることは、自分の唯一の過去と比較しているだけであって、それはマーケットの観点から実際に起きていることとは何の関係も無いかもしれません。
その場合、自分の期待と一致していないいかなるマーケット情報も苦痛として定義し解釈してしまう可能性があります。そして、苦痛の経験を回避するため、自分の心は自動的に、マーケットが提供している情報と自分の期待の間にある差異を、意識的・無意識的に苦痛回避のメカニズムで補おうとします。
そこから引き起こされるのは「妄想」です。妄想状態では、客観的になることはできず、「今この瞬間の機会の流れ」への関連付けもできません。
そこから生まれるのはミスが積み重なれば積み重ねるほど、自分を信頼できなくなります。逆にミスを犯さなければ自分を信頼し始めます。自己信頼の感覚が強くなれば、自信が深まります。自信が深まれば、トレードの執行が楽になります。
というよいサイクルが生まれるようになります。